小説の展開が思いつかない時の対処法とは?

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小説の展開が思いつかない…はよくある悩み

小説を書いている時、次の展開が思いつかずに行き詰まってしまうのはよくあることです。

特に、物語の山場や大きな転換点を迎える場面では「ここからどう話を進めたらいいのだろう」と頭を悩ませる作家も少なくありません。

なぜ、展開が思いつかないのでしょうか?書けると思って書き出している、あるいはプロットを作成しているのに行き詰まってしまうのでしょうか?

その原因の一つは、ゼロから完璧な展開を生み出そうとしているからかもしれません。

原因はゼロイチで生み出そうとしているから

結論、ゼロイチでストーリー展開を生み出そうとしているかでは?というのが本記事の主張です。

真っ白な状態から、突然素晴らしいアイデアを思いつこうとするのは、かなりハードルが高くなってしまいます。なぜなら、私たちが思いつくアイデアは、世界中のどこかではとっくの昔に生み出され、さらには既存作品で扱われているものも多数あるからです。

全く新しいアイデアを探そうとすると、必然的にその制約に縛られる事になります。結果的にアイデアを出すことそのものが苦痛になり、先の展開がさらに思い浮かばなくなる……という負のスパイラルに突入してしまうのです。

では、どうすればいいのでしょうか?

ゼロイチで生み出す事を手放すとしたら、一体どのように展開を考えればよいのでしょうか?

その対処法は、次にお話する「既存作品を参考にする事」です。

対処法:既存作品を参考にする

展開が思いつかない時は、ゼロから生み出そうとするのではなく、既存の作品を参考にしてみるのが1つの方法です。好きな作家や尊敬する作家たちが書いた作品を読んだり、アニメを見たりすることで、物語の構成やキャラクター設定、場面転換のさせ方など、様々なアイデアが浮かんでくることがあります。

例えば、ミステリーを書いている際に行き詰まったら、アガサ・クリスティーやアーサー・コナン・ドイルの作品を読み返してみるのです。彼らの巧みな伏線の張り方や、予想外の展開の作り方に、きっとヒントを見つけ出すことができるでしょう。

重要なのは「創作者として」その作品と向き合うことです。ただ単にアニメを視聴し面白がっていては意味がなくなってしまいます。なぜその話が面白いと思うのか。物語を効果的に機能させている構成はどのようなパターンになっているのか。そういった視点を持って取り組む必要があります。

もちろん、他者の作品をそのままコピーしてはいけません。あくまで参考にするだけであって、最終的には自分なりの創意工夫を加えることは必須条件です。他作品から学んだテクニックを応用し、オリジナリティあふれる展開を生み出していきましょう。

世界に名を轟かせた偉人、パブロ・ピカソの言葉にも「優れた芸術家は盗み、天才は盗んだものを隠す」というものがあります。既存の作品から学ぶことを恐れず、むしろ積極的に吸収していくことが、創作力を高めるためには必要なことなのです。

以下では、既存作品から自作小説の展開に活かせそうなアイデアを思いつくためのコツを3つご紹介します。

展開を思いつくためのコツ3つ

ありきたりやお決まりを発展させる

展開を思いつくためのコツの1つ目は、ありきたりの展開やお決まりのパターンを発展させることです。例えば、「主人公が窮地に陥る」という定番のシーンがあったとします。ここから、「窮地を脱出する方法」を考えるのではなく、「窮地に陥ったことで主人公はどう変化するのか」という視点でアイデアを広げていくのです。

適当に考えてみます。そうですね、「窮地に陥ることで過去のトラウマを思い出してしまう」という展開はどうでしょうか。トラウマによって感情が不安定になり、能力が暴走してしまいます。一緒に戦ってきた仲間たちにも攻撃を加えようとさえしてしまいます……といった展開が私はパッと思いつきました。

もちろん、突然このような展開にすると「ご都合主義」になってしまい、読者さんは一気に創作の世界から現実世界へ引き戻されてしまいます。そのため事前に伏線やサブプロットで設定しておかなければなりません。

話がすこし脱線しましたが、ありきたりやお決まりをそういうものであると認識するのではなく、ちょっと違った角度から眺めてみることをオススメします。

自分ならどう展開させるかを考える

2つ目のコツは、自分ならこの状況をどう展開させるかを考えることです。「この作品はこういう展開になった。でも自分ならあそこで主人公を絶望させるのに」といった発想法になります。

いわゆる二次創作と似ている手法です。作品世界の基盤は原作者に委ねておき、その世界で巻き起こる細かな事象については自分が好きなように描いていく。舞台装置は既に設定されているので、展開に悩んでいるあなたは純粋に「もっとこうしたほうがいいのに」「この展開のほうが感情移入しやすくなるのでは?」などと焦点を絞って考える事ができます。

そこで獲得したアイデアや知見が、やがてあなたの作品の展開に繋がるかもしれません。

ブレインストーミングで枠を飛び出す

3つ目のコツは、ブレインストーミングで発想の枠を飛び出すことです。思いつくアイデアを全て書き出し、その中から面白そうな要素を組み合わせていく方法です。ビジネスの現場でもよく聞く単語ですよね。

例えば、「宇宙人」「政治家」「子育て」という3つのキーワードを挙げたとします。これらを組み合わせて、「子育てに悩む宇宙人の政治家」というキャラクターを作ってみるなど、自由な発想で新しい展開を生み出していきましょう。

ポイントは、固定観念にとらわれず、柔軟な発想力を働かせること。斬新で奇抜なアイデアは、常に自由な思考と発想によって生み出されます。どれだけ突飛でもばかげていても良いのです。1つの天才的なアイデアは、数千数万のボツになったアイデアの屍鬼の上に立っているのです。

既存の枠組みから飛び出し、型破りなアイデアを積極的に取り入れていくことで、オンリーワンの物語を紡ぎ出せるはずです。

まとめ

最後におさらいをしましょう。

小説の展開が思いつかないのは、作家にとってよくある悩みです。その原因は、ゼロから完璧な展開を生み出そうとするあまり、思考が固まってしまうことにあります。

この悩みを解決するために、まずは既存作品を参考にしてみましょう。好きな作家、尊敬する作家たちの作品から学び、彼らのテクニックを自分なりに応用していきましょう。

また、展開を思いつくためのコツとして、以下の3つがおすすめです。

  1. ありきたりの展開を発展させる
  2. 自分ならどう展開させるかを考える
  3. ブレインストーミングで発想の枠を飛び出す

これらのコツを意識しながら、柔軟な発想力を働かせていくことが重要です。

小説の展開に行き詰まるのは、作家としての成長過程では避けられないことです。しかし、それを乗り越えることで、よりクリエイティブでオリジナルな物語が生まれることでしょう。

固定観念に縛られず、自由な発想を楽しみながら、自分だけの唯一無二の作品を生み出していきましょう。

この記事をがんばって書いた人
はつね

小説を書いていたら大学を留年しました。
社会人になった今も毎日執筆を続けています。普段は「どうすれば勤務時間中に小説執筆ができるだろう?」と考えながらWebマーケターやっています。ごめん弊社。

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